まず舞台となる高校はかなりレベルが高いです。
私だったらついて行けない自信があります(笑)。
さて、硬派と書きましたように、この作品は恋愛を題材とした作品としては独自の切り口で進みます。主人公の伊藤ひまりは魅力的な少女としてよりは、等身大の一生徒として丁寧に描かれ、それは実際非常に共感できる視点でもあります。
……私は、彼女ほどには優等生では無かったけれど。
あたかも彼女の日記を読んでいるように物語は進み、進学校めいた雰囲気を味合わせてくれつつも、そこはそれ、スクールカーストの呪縛からは彼女も逃れられません。
ただしそこはやはり良い学校だからでしょうか、露骨なイジメまでは行きませんし、何やかやひまりも芯は強い子なのだなと言う事が伝わって来ます。
そしてようやく藤原教諭とのイベントが起きるのですが、それがまた何と言うか――、良い意味で硬派です(笑)。
普段の飄々とした隙の無さはどこへやらで、焦るその様子からはむしろ素の義理堅さや誠実さが伺え、ひまりの申し出に対してもそれは色濃く表れています。
そして、それ以降二人の関係は変化し始めるのですが……、それはここまでの積み重ねがあるからこそ、魅力ある物語として光を放つのでは無いでしょうか。