方言が生む珍名「イガルク・スンズダ」の誕生から始まる、脱力系コメディの魅力が詰まった一作です。威厳を保とうとしつつどこか可愛らしい魔王サタンと、社会人としての処世術を異世界でも発揮する冷静沈着なスンズダの掛け合いが絶妙なテンポで進み、随所で思わず笑ってしまいます。「社会人スンズダのポリシー」のような地の文のユーモアも効いており、ギャップとボケの積み重ねが心地よい読み味です。ラストの静かな余韻も含め、緩急のバランスが巧みな筆致です。