妻の死を受け入れようとしながら、
受け入れられない葛藤が切ない短歌集です。
前半は何か命にかかわる事柄を詠んでいるのかな、
そういう余白のゆらめきが描かれています。
6首目。
戻らない世界の端で寝転がり君は気にせずチョコを食べてる
ここで、
君が戻らない世界の存在になったことが、
抑制の利いた筆致で表現されていて、こころに染みました。
そして、妻の火葬へ。
タイトルの「四角人間」というのは、
あるいは亡くなった妻の几帳面な人柄を、
指しているのかもしれません。
余韻と余情と余白の、
静かな渦のような、
レクイエムの短歌集と言えるでしょう。
【レビューコンテスト応募】