「蟻とキリギリス」は、ギリシャでは「蟻と蝉」だったという。炎天下で黙々と働く蟻とは対照的に、蝉は夏の間に声をはり上げてつがいを求め、夏が去る前に命を燃やして子孫を土中にのこす生存戦略をとる。怠惰と享楽とはむしろ真逆のその激しさは、何か箍の外れたものさえ感じさせる。それが具現化したのが、こんな恐怖なのかも知れない。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(146文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(230文字)