世界観的や文体はどこかの歴史小説のようなのですが、その実文豪家たちのお話という異質な作品。刀ではなくペン、決戦の場は紙面というなんともユニークな発想に驚かされました。時代劇好きな方もそうでない方も、同時に楽しむことができる本作だと思います。
私の主観によるものかもですが、希代の剣豪が、ペンで戦った場合があったらならの、歴史の物語です。重い緊迫感を、作者様の独特な描写で、深く感じられる短編でのお話です。強く、オススメ致します。
武蔵と宗矩。剣豪同士の一騎打ちを、文壇に置きかえて魅せる快作短編。筆を執った美しき鬼二人の、その作家としての生きざま。最高すぎます。おねげえです、だんな、長編化してくだせえ。
SNS全盛期において、ことばは人の心をずたずたに切り裂くこともあるけれど本作に登場するすぐれた文学作品、ふたつ一騎打ちをしても、相手を殺さないその心意気や、よしご一読を
剣豪たちが文豪だったら――そんな大胆な発想から生まれた、異色の文学対決です。美しい言葉で人の心を包み込む柳生宗矩と、飾りを削ぎ落とした言葉で現実を突きつける新免武蔵。二人が振るうのは刀ではなく、文章という名の刃。まったく異なる文体と信念がぶつかりながら、最後には「どちらの文章にも人を救う力がある」と感じさせてくれました。剣豪と文学を掛け合わせた発想が光る、ほかにはない一作です。
剣豪と文豪。一文字違いだが大違いであるともいえる。(武蔵には有名な著作もあるが)いずれにせよ武蔵と宗矩、それぞれのキャラ性が浮彫りにされていて興味深い。文豪の集まる酒場やその後の描写も秀逸。
文体そのものを剣術の一騎討ちとして視覚化した発想がとても鮮やか。 『心翳』と『二天』、どちらも異なる読者を救っていて、それぞれの正しさを証明する構成は、「美とは何か」「文学とは何か」という問いに対して安易な答えを出さない誠実さを感じさせる。
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