とても素敵な作品だと思いました。
高校生らしい瑞々しさを持ちながら、「双子」という設定を単なる題材で終わらせず、「夕立は馬の背を分ける」ということわざに重ねて物語全体を組み立てたことが本当に凄いと思います。
特に良かったのは、優雨の劣等感を説明ではなく、教室での視線や美晴の友人への遠慮、小さな仕草の積み重ねで描いている部分です。
その結果として、私たち読者は自然に優雨の息苦しさを共有することができます。また、美晴が「明るいだけの子」ではなく、「雨が好き」「包み込んでくれる」と語る場面で、一見光り輝いてみえる彼女にも人には見せない弱さがあることが明らかになります。
この対比によって、物語が一段深くなっています。
双子は、陰陽になることが多いと、四柱推命の世界では言われます。けれども、その陰陽は未来永劫を続くわけではなく、運気の流れによって容易に反転します。
この2人はもしかしたら近いうちにそんなことが起こるかもしれない。
そんな未来も考えさせられました。
高校生だから書ける、そんな素敵な作品だと感じました。
とても読後感の爽やかな作品です。
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