文章だけを見れば決して完成度の高い作品ではありません。表現には粗さがあり、会話にもぎこちなさが残ります。それでも不思議と最後まで読まずにはいられませんでした。
「悪いことが四回続くと超悪いことが起きる」
冒頭のこの言葉は名言だと思います。
ずっと生きていると、こんなことの連続のような気がする。もちろんこの逆もいっぱいありますが。
こんな感じで始まったにもかかわらず、いきなり血まみれの女性との遭遇、そして思いもよらない会話劇へと展開していきます。
とりわけ「夫、だったもの。かな」という一言には、説明以上の衝撃がありました。
この方の魅力は、突然現れる名言たち。
また、殺人という重い題材でありながら、どこかシュールで乾いた空気が全体を包んでいるのも印象的です。
基本的に物語の中で、涙を誘うために誰かを殺したり、心を揺さぶるために死をモチーフにする作品はあまり好きではないのですが、これはそれが気になりませんでした。死を扱ったのに。
そして、こんなに重大事件が起きているにもかかわらず、
最後の「来週の学校全部休む!」という締めくくりには、高校生らしい現実感があり、思わず苦笑すると同時に、その一週間では到底整理できない出来事だったのだろうとも思いました。
荒削りだからこそ生まれる勢いと独特の感性が光る作品だと思いました。
この先、この方がどんな作品を書くようになるのだろう。
それが楽しみです。
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