冒頭、自転車を二人乗りする高校生の男女の描写から物語は始まる。橙色が残る夜空に一番星を見つけ、段差の揺れで落とされまいと恋人の背中をぎゅっと抱きしめる。自動車の教習は順調かと尋ねると、免許が取れたら乗せてやるよと返事が戻る。そんな他愛のない下校時間の空気を描き出す筆が実に巧みだ。このまま読み手をどこへ連れていってくれるのだろう。
だが連れて行かれるのはヤギのところだ。
二話続けて登場したアイツらである。ネタをバラすと折角の破壊力が半減するから書かない。だが、ヤギネタはもう尽きたと言っておきながら、瀕死から甦ったサイヤ人か融合したナメック星人か、はたまた変身したフリーザかのようなスーパーパワーアップを果たしている。ふざけるなよこの野郎。笑い死にさせる気か。
おそらく更に変身して、笑いの戦闘力を上げると思われる。しらんけど。
書き出しの青春グラフィティのレベルの高さが後半の笑いとの落差を作り、大爆笑を演出しているのだが、あまりにもレベルが高すぎて「もう普通に青春小説書けばいいのに」と思ってしまう。しかし作者にとって青春小説とは、この笑いが欠くべからざるものなのだろう。志乃亜サク流の青春小説をお楽しみあれ。
【レビューコンテスト応募】
わたしの持論である。
ココで言うモテる。
ソレは、人としての魅力だ。
カッコいい。
カッワいい。
やさしい。
楽しい、おもしろい。
または、変人。
一見、マイナスポイントに見える。
けど、ソレが、
ね、アイツ、何?
そう、興味を惹かせる時点で、ソレは魅力につながるのだ。
魅力の無い人間に、おもしろい小説なんて、書けるわけがない。
このお作品。
本編中に、ヒロインが驚きのあまり、声を上げる。
『うおう』
そう言って、のけぞるのだ。
この驚きの声を書けるセンス。
コレは、モテる人だ。
志乃亜サク様。
彼には、人としての魅力がある。
ソレが、彼が生み出す作品のおもしろさなのだと思う。
ぜひ、このお作品を読んでほしい。
おっもしろいぞ🤗⭐✨
青春ラブストーリーだと思って油断してはいけない。
夏の夕暮れ、自転車の荷台、付き合って三ヶ月の初々しい二人。
このまま甘酸っぱい青春を見せてもらえるのだと思っていました。
――ラーメン屋に入るまでは。
「冷やかし中華」から始まり、「おりひメエ」、そして突然現れる三匹の山羊。
気づけば読んでいるこちらまで「一体何が起きているんだ」と浩也くんと同じ気持ちになっていました🤣
それでも最初に描かれた浩也くんと沙紀ちゃんの可愛らしい関係はちゃんと残っていて、笑いの中にも青春の温かさがあります。
油断して読んで、思いっきり笑わされました。
最後の「メ”エ”ッ!?」まで最高です🤣