かつて“最恐”と呼ばれたお化け屋敷、《怨霊館ミラージュ》。
ところが今では、怖さよりも親切さが評判になってしまいました。
失われた恐怖を取り戻すため、スキマアプリでスタッフを募集。
すると現れたのは――落ち武者、ドラキュラ、お菊、透明人間、魔女、ゾンビ、そして雪女。
……待ってください。
本物らしい怪異が次々と応募してきているのに、採用して大丈夫なのでしょうか!?
しかし彼らは遅刻もせず、現場の指示を守り、驚くほど真面目に働きます。
戦の経験は恐怖演出へ。数を見抜く力は棚卸しへ。姿が見えないことさえ、落とし物の回収では大きな強みになる。
恐ろしい見た目とは裏腹に、それぞれの個性が仕事の力へ変わっていく展開が楽しく、彼らとホテルスタッフとの真剣なやり取りには、何度も笑ってしまいました🤣
会話のテンポも軽快で、登場人物たちの性格や専門性が自然に伝わってきます。
けれど、笑ってばかりもいられません。
合わない記録。誰もいないはずの通路。そして、何度確認しても増える“もう1人”。
現実的に説明できる異変と、それでも説明のつかない気配が丁寧に切り分けられながら、館を覆う謎が深まっていきます。
怖くて、笑えて、ときには胸が温かくなる。
そんな新感覚のお仕事怪異ミステリーです。
あなたも《怨霊館ミラージュ》へ入館し、この謎に挑んでみませんか?
ただし、退館するときは人数確認をお忘れなく。
――あなたの後ろに、“もう1人”増えているかもしれませんから👻