派手な見せ場に頼らず、暦を読み解く緻密なロジックで事態に対峙していく独自の語り口に惹かれました。少し変則的な展開の隙間から、平安の世を生きる人々の泥臭い人間味が静かに滲み出しています。独特のレトリックや生きた言葉の積み重ねが、彼らのふとした感情的な揺らぎ(エラー)を生々しく捉えていました。得体の知れない事象に対して無理に綺麗な枠に収めず、不器用ながらも誠実に向き合う姿を見守りたくなる作品です。