……いやぁ、眩しい。眩しすぎる。
本作は、『思い出部』なる部活を始めた主人公の少女と、その友人たちによる青春物語です。
舞台は海沿いの街(お洒落!)。ふと以前と姿を変えた街の様子に焦燥を覚え、一瞬一瞬を、変化する前の景色を切り取って記録する。
SNSの映えはそうでないのかもしれませんが、写真とは本来そういうもの。主人公たちは今この一瞬を写真におさめていく。
彼女たちの今を精いっぱいを楽しむ姿は眩しく、微笑ましい気持ちにさせてくれます。同時に、羨ましくもある。自分は基本的に一人行動をして青春楽しまなかったので。
話は戻しますが、本作は青春物語。もちろん、ただ写真を撮るだけのお話ではありませんし、写真の技法を競うものでもありません。彼女たちは『写真部』ではなく、『思い出部』なのです。
少女たちは今この瞬間を留める『思い出部』の活動を通して、変わっていくものについて考えるようになります。
それまで知らなかった人や街の変化を知り、そして自分たちの周りの変化を目の当たりにする。シノハラ写真堂の店主の助言(これがまたいい)や、それまで築いてきた友情をもとに少女たちはその変化を受け入れ、成長していく。この過程に、読んでいる側は「くう。青春だ!」と胸が熱くなります。
お勧めです。
今まさに青春を送っている方、青春を見届けている方、青春を懐かしく思う方。この眩しい青春物語を読んで、思い出というものに思いを馳せてみてください。