或る時、家の近くの公園で事件が起こる。
開業医の男性が、男の子に刃物で刺されて
瀕死の重傷を負ったというのだ。
遡れば、その公園には奇行を繰り返す
男児がいた。何となく薄気味悪く思いつつも
まさか事件が起こるとは思わなかった。
あの一角には近付かない方が良い。
隣人の言葉に土地の過去を探ると、過去にも
幾つかの事件が起きている事が分かる。
淡々と事実を検証して行く端正な筆致に
思わず息を呑みつつも、抜け出せない
渦中へといつの間にか入り込む。
一体、過去に なに があったのか。
癲狂とされて座敷牢に幽閉された養女の
許に、一体 なに が襲い掛かったのか。
糸車を回す。
くる くる くる
くるくるくる くる くる くる くる
くる くるくる
狂 狂 狂 狂
来る 来る 来る
全ては、渦中の暗闇の中。