1993年、記録的な冷夏により日本の稲作は深刻な不作に向かっていた。
穀物商社の神谷誠一は早期に危機を察知するが、社内も政府も事態を軽視し、対策は遅れる。
一方、農政省の白石は極秘会議で輸入の必要性を訴えるが、政治的配慮と利権構造が判断を曇らせていた。
数字の重み、制度の壁、利権の影がリアルで、静かに迫る危機の恐ろしさが胸に迫る。丁寧な取材を思わせる説得力ある筆致が魅力。
冒頭3話のみ拝読した上での感想ですが、独特の雰囲気に引き込まれます。
また章末には当時のニュースも乗っていて、当時を思い出させてくれます。