パズルのピースだけがカチリカチリとハマっていく……ように見えてならない。
こうなってくるともう、真相を確かめないではいられなくなる。
主人公の大杉舞は、深夜にテレビをぼんやりと見ていた。その途中で高校時代の同級生である「柴田晃」の姿が出てくるが、どうも凶悪犯として追われているらしいとわかる。
眠気に勝てずに最後までは見ることが出来なかったが、翌日になるとなぜか事件の報道がなされていない。
一体何があったのか?
柴田がなんらかの犯罪を起こしたに違いない。それなのに世の中では事実が取り上げられずに終わっている。
なんらかの陰謀なのか。権力者が事件を揉み消すことなどが行われたのか。
かつての友人の証言や、柴田晃との関連が疑われる人物の存在など、不穏なピースが現れては「一つの絵」を作り出していってしまう。
舞と同じに「事実」の数々を見ていくことで、読者としても「柴田晃に一体何があったのか」と真相が気になってならなくなります。
イメージされた「真相」を裏付けるようなピースの数々。それを提示され続けることで、「闇の奥へ」と向かわずにいられなくなる。
そして、最後に示された真実は……。
読み終えて「なるほど!」となると共に、舞と一緒に完全に深みというか「ぬかるみ」に嵌まってしまっていたことを自覚させられました。
スピード感もあってぐいぐい引き込まれ、ラストでニヤリとさせられる。そんな充実感を与えてくれる作品でした。
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