タイトルの、テンポ・リズム感の心地よさ!
「着流し女たらし吸血鬼」、何度も言いたくなりませんか。
着流し!女たらし!吸血鬼!
本作は、不届きな吸血鬼と、神聖な「巫女」という、本来交わるはずのない二人の怪しげで妖艶な関係性で紡ぐ、和風伝奇となります。
和 × 吸血鬼の妖艶な世界観とキャラクター性にセンスが光っており、主要キャラ2人の距離感が、徐々に縮まっていく過程が、非常に丁寧に巧く描写されています。
作者様の手腕としては、五感に響く色気のある文章表現であり、吸血鬼の仕草や巫女の凛とした佇まい、夜の静寂や空気の冷たさなどが、非常に美しく表現されている点です。
そして、タイトルどおりに、軽薄で不真面目に見える吸血鬼が、巫女に対してだけは見せる執着や、普段の余裕が崩れるほどの想いを存分に堪能することができます。
着流しを粋に纏う不埒な女たらし吸血鬼と、気高く神聖な巫女が、種族と立場の境界を越えて妖しくじれったい恋の駆け引きを繰り広げる、大人のための和風伝奇ロマンファンタジー。
伝奇としては王道の吸血鬼ものに、アクセントをつけた本作、タイトルで興味をひかれた方はぜひお読みいただければと思います。
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