渋谷の円山町に、築五十年を超える古いホテルがある。 二階にあるのに、なぜか111号室。誰も理由を知らない。でも、いつもその部屋だけが空いている。 六十を目前にした男女が、年に一度だけここに来る。満たされたものを日常へ持ち帰るために。家族に優しくなれるように。生きていることを実感できるように。 やがて輪は広がり、場所はいつか終わりを迎える。 それでも、また来年と言い続ける四人の物語。 全三作・完結済み。
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