あの方は、ただ待っているへの応援コメント
生贄の因習そのものよりも、主人公がその狂気的なサイクルを「最初は不審に思い、やがて受け入れ、最後にはそれが当たり前の日常になっていく」という心理的な侵食の描写がこの作品で恐いと思ったところ。
血なまぐさい戦場を生き抜いた男たちが、ここでは「誰の命令でもなく」自ら武器を置き、静かに山へ登っていく……その、あまりにも静かな諦めの連鎖が胸に迫ります。
作者からの返信
返信が遅くなり申し訳ありません。猫が脱走して今現在大騒動で。ご丁寧読んでいただきありがとうございました。取り急ぎ申し訳ありません。
あの方は、ただ待っているへの応援コメント
なかなか感想が言葉にできませんでした。
ほんの最初の段落で、もう世界が立ち上がるのが魔法のようですね。
説明がないのに。
わたしが印象的だったのは靴のモチーフです。
最初は靴紐が、ほどけていて
後に靴が壊れて
誰がの靴を貰って
そのサイズがちょうど良くて
その邑で靴を直して生きる。
それが何……ってところを言語化できないのですが。
ミラという女性の、この名前ひとつでも、世界観があるな……とか。
何度も読み返す度に、違うところに気づくような作品です。
勉強になります。
ありがとうございました。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございました。この作品はデヴィッド・リンチ的なイメージがあって、そこにヤギ、村、宗教という流れでラヴクラフト的なアプローチになりましたが、情報が多いことを逆手にとって説明しないという選択をしました。つまり読者に余白を手渡す感じで。その余白をたくさん咀嚼していただけたようで、書いた甲斐がありました。ありがとうございました。
あの方は、ただ待っているへの応援コメント
淡々とした文章で、一文字一文字から、心の奥底に冷たいものがじわじわと染み込んでくるようでした。
よそ者が「日常」に馴染む、それは、今までの積み重ねに侵食していくことなのだな、と思うと、しんとした怖さを感じます。
作者からの返信
茶ヤマ様、読んだくださり、誠にありがとうございました。徐々に日常に馴染んでいく怖さを汲み取っていただけて、手探りで書いた甲斐がありました。ラヴクラフトのようなコズミック・ホラーを目指して書いた作品なのですが、少しスケールが小さいかなと不安でした。でも読み手の方に怖さを感じ取っていただけたことが、次なる創作への励みとなります。ありがとうございました。
あの方は、ただ待っているへの応援コメント
拝読させていただきました。
これぞ文学ですね。
何回も読み返し、咀嚼しながら、自分なりに解釈しました。
淡々と提示されていく男の人生。
全ては、人になったヤギというラストへと収束していく。
素晴らしい構成力だと思います。
おそらくスケープゴートがモチーフでしょう。
でもそれをここで語るのは野暮かもしれません。
私が一番心に残ったのは、子供が生まれなかった、のくだりです。
ここでは肩代わりしてくれるヤギが出てきません。
代わりに知らない誰かの靴があてがわれる。
しかし、それはしっくりとくる。
そしてそれは、やけに重い。
意識と無意識。
男が赤子に直接手を下したわけではない。
世界は何事もなく元に戻っただけ。
だが、それは男のその後の孤独な人生に暗く影を落としている。
このわずか数行の段落に、楠本ラリアット様の文章力を見た気がしました。
作者からの返信
中原純軽さん、丹念に読んでくださってありがとうございました。
四千字という制限の中でできることを考えた時に、意図的に語らないという選択肢を決めました。余白を読者に手渡し、読者に物語を補完してもらう。それが十分に出来たとは言いませんが、中原さんにはそれが伝わったようで書いた甲斐がありました。
レビューも書いてくださりありがとうございました。映画に喩えてくださったことがとても嬉しかったです。実はデヴィッド・リンチやクレール・ドゥニの映画をかなり意識してましたので。
あの方は、ただ待っているへの応援コメント
語りの雰囲気がとても良かったです。
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございました。さらに精進していきたいと思います。