レトロゲームの力を現実化することのできる不思議な筐体「レジェンドボーイ」を手に入れた、レトロゲーム大好き主人公「古賀正宗」が世界を蝕む空間の歪み「ゲート」を正すための戦いに身を投じていく物語。
この文章を読んでいる皆さんは、セガから配信されていた「エラーゲームリセット」というゲームを御存じだろうか? ゲームを通じて世界を支配する悪徳企業セガに対し、擬人化され美少女となったレトロゲームの力を借りて戦うというものだ。
同じレトロゲームを題材にしているという点で、この作品にも少し似たものを感じる。
知っている人には通じるネタを満載にした愛にあふれる作品だ。
一つ言うと、ゲームの力を具現化するという要素には、果たしてそのゲームでその能力が発現されるのは適切なのだろうか?という疑問はある。
たとえば「スペランカー」には敵味方の耐久力を極端に弱体化させるという能力がある。しかし、主人公がちょっとした段差でも死んでしまうというのは、私も知識としては知っている。しかし、スペランカーというゲームが「弱さ」そのものを題材としているのかは知らないので、その設定に納得感があるのかどうかすら分からない。知らないことで楽しめなくなっている側面は多分あるだろう。
物語としては直球で分かりやすい。正宗は気のいい兄ちゃんで好感が持てるし、仲間となる「キトフユ部隊」の面々も癖は強いが基本的に善人で、王道的なヒーロー物語が展開されている。
レトロゲームネタが満載なので、好きな人は思い切り楽しめるであろう一作だ。