本作は、村上春樹作品の底流に流れる「霧」や「深層」という複雑なテーマを、明晰な論理によって紐解く文芸評論となります。
カクヨムにはさまざまな作品が公開されていますが、このような、卓越した深い批評を無料で読めるのだと、ユーザーに新たな境地を与える一作です。
作者様は、村上春樹の代表作から初期作品に至るまでを精緻に読み込まれており、「霧」というモチーフが象徴する精神世界の深層を鮮やかに構造化した鋭い着眼点をお持ちのようです。
一見すると「難しさ」が先行しやすいところ、専門性と読みやすさを両立した筆致ですので、可読性は高いです。
創作論、評論が好きな方は堪らないと感じます。
村上春樹の物語に潜む「霧」の正体と人間の無意識の深層を、緻密な論理と文学への深い洞察によって鮮やかに解き明かした、知性と情熱に満ちた秀逸な文芸評論。
ライト層が多いカクヨムユーザーのすべてに刺さることはないかもしれませんが、静かな感動が胸に残る本作は、とにかく「文字」「文学」が大好きな読者諸氏には、ぜひお読みいただきたいと思います。
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