短いながら、視点の据え方が印象的な一編です。「星々の海へ踏み出した彼らが見たのは――人類の無自覚な一歩」というテーマを、コンパクトな尺の中で凝縮して描き切っています。私たちが当たり前と思っている振る舞いが、外から眺めたときにどう映るのか——その相対化の視線に、ファーストコンタクトSFの本質が宿っています。同じ作者さんの『ルナリアン』とはまた違う角度から宇宙を見せてくれる、読み応えのある掌編でした。