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  • 文芸部へのご参加、ありがとうございます。
    久しぶりのご家族でのドライブ、そして転校したばかりの由紀子ちゃんに新しくできたお友達(紫ちゃんや麻衣ちゃん)との温かい繋がりが、福島の美しい初夏の風景とともに描かれていて、とても心がほっこりとする素晴らしい日常小説に癒やされました。

    ■ 全体を読んでの感想
    お父様の「職場の人に聞いたおいしいマカロンがある」という優しい気遣いから始まるドライブの空気感が、とても自然で愛おしいです。道中の案内標識の「松川」という文字にお友達の苗字を重ねて少し嬉しくなったり、美味しいラーメンでお腹を満たしたりといった、等身大の女の子の日常のきらめきが丁寧に紡がれていますね。
    そして、目的地の『花やしき公園』に咲き誇る、花見山にも負けないほどの見事な百花繚乱の景色。スマホで写真を撮って友達に見せようと、心の中で二人の反応を想像しながら思わずニヤニヤしてしまう由紀子ちゃんと、それを何も言わずに笑顔で見守るご両親の姿に、家族の静かで深い愛情が溢れていて、とても温かい読後感をいただきました。

    ■ お題「共感覚表現」の学びの視点から
    本作には、物語のハイライトとなる『花やしき公園』の景色を描く際に、
    ・「着くまえから極彩色が目に飛び込んできた」
    ・「花見山に負けないくらいの百花繚乱」

    という、とても色鮮やかで美しい色彩(視覚)の描写が光っています。

    目の前の光景をそのまま美しく届ける描写として本当に魅力的なのですが、せっかくみんなで技法を磨く文芸部ですので、主催者としての「学びのパレット」から、今回のテーマである「共感覚表現(感覚の交差)」へともう一歩踏み込んでみるためのアイデアを、優しく添えさせてくださいね。

    もし、本作の持つみずみずしい風景描写をさらに「共感覚表現」に仕立て直してみるなら、「目の前の美しい色(視覚情報)」に、「音」や「手触り」、「匂い」といった別の感覚をパレットの上で少しだけ混ぜ合わせてみるアプローチがとても効果的です。

    ・例えば:
    ・「極彩色が目に飛び込んできた」 をさらに交差させて、
    ・「着くまえから、賑やかな極彩色のファンファーレが目に飛び込んできた」(視覚×聴覚)
    ・「着くまえから、どこか甘い極彩色の温度が目に飛び込んできた」(視覚×味覚・触覚)
    ・「百花繚乱」 をさらに交差させて、
    ・「花見山に負けないくらいの百花繚乱が、ふわりと優しい歌声のように咲き誇っている」(視覚×聴覚)
    ・「咲き乱れる百花繚乱から、ソーダのようなパチパチとした光の音が聞こえるようだった」(視覚×味覚・聴覚)

    このように、すでにお相手が持っていらっしゃる「極彩色」や「百花繚乱」という美しい言葉のベースに、別の五感をそっとブレンドしてあげるだけで、お題である「感覚の交差」という魔法が物語にきらきらと宿り、読者へより鮮烈な印象を残すことができます。

    もちろん、そのままのストレートな描写が、家族旅行の素朴で温かいリアリティを伝えるのに一番適している場合もあります。ですので、無理にお題に合わせようとせず、表現の引き出しの一つ、選択肢の一つとして「こんな感覚の混ぜ合わせ方もあるんだな」と楽しんでいただけたら嬉しいです。

    共感覚を使うと、どうしても読者へ届けたい感覚が抽象的になりすぎてしまうこともありますので、ここでは雰囲気重視で共感覚的な表現を使ってみようとか、ここでは感覚をストレートに伝えたいから共感覚的な表現は封印しようとか、そういった選択肢として持っていると楽しいんじゃないかなと思います。

    ■ 最後に
    難しいお題に対しても、ご自身の得意な爽やかで温かい家族の絆と、福島の美しい色彩を真っ直ぐに届けてくださり、本当にありがとうございました。
    また部室にて、あなたの紡ぐ、心と思考を優しく満たしてくれる素晴らしい物語に出会えるのを心より楽しみにしております。

    作者からの返信

    丁寧に読んでいただき、ありがとうございます。
    執筆2ヶ月の若輩者なので、参考になりました。
    部室頑張ってください。
    応援してます。