神様を測定して管理する、という設定がまず面白かったです。昔から人間は星や海や地震まで数字にして理解しようとしてきましたが、もし神様まで数値化できたら、たしかに役所はこうなりそうだなあと妙に納得しました(笑)。
特に気になったのは相馬と鷺沼です。十二年間の師弟関係が、信頼なのか利用なのか、どちらか一つではなく「両方本物」というところが怖くて好きでした。白黒ではなく灰色というのは、混ぜれば簡単にできますが、物語で描くのは難しい色だと思います。
そして題名の「名を待つ神々」が読み進めるほど重く感じます。番号で保存される神々と、自分が何者かを自分で決めたい神。神様の話なのに、会社や学校や社会で勝手に役割を決められる人間にも少し似ています。
難しいテーマなのに、相馬が淡々としているので意外と読みやすいです。査問で神が何を語るのか、そして鷺沼と相馬が最後にどんな顔で向き合うのか、とても気になります。