全寮制の女学園で少女たちの日常が描かれる本作。
その裏側では、吸血鬼、グール、ハンター、宗教組織、地下墓地が暗躍しています。
水から生まれた吸血鬼ジェニーは、水に残された記憶を読み取ることができる。
一方、キャティは自らの血を流すことでジェニーを呼び出すことができる。
血と水と記憶が強く結びついているところに惹かれました。
吸血鬼についても細かい設定があり、単に人を襲うのではなく、グールを増やしながら勢力を維持しているところに面白みを感じました。
また、キャラクター同士の関係が非常に濃密で、誰が味方で誰が敵なのか分からないところも魅力的です。
特にシシリアの存在が加わることで、キャティを取り巻く人間関係がさらに複雑になっていきます。
ホラーでありながら派手な恐怖ではなく、じわじわと迫ってくる静かな怖さが印象的でした。
優雅さと残酷さのギャップ、そして「誰が人を救うのか」という問いを感じさせる、読み応えのある作品です。