ファンタジー系は普段あんまり読まないのですが、楽しめました!
恋愛って、二分されるものかもしれません。
年齢を重ねるごとに、ハードルがさがる人、その逆の人。
本作主人公のあかりさんは、完全に後者です。
時代を超えて相方になる柳二くんも、いい味してます。
あかりさんじゃないですが、私もきみの前途が心配すぎるよ!?ってなってました笑
いやはや、恋って難しいですね。
よく考えたら、恋愛って何ですかって訊かれても、私も困りますし。
吊り橋実験も真っ青?の、前代未聞の仮設生成型実験、嫌いじゃないですよ!!
ちなみにこの作品の、『運命の花なんていらない』というタイトル。
最後まで読むと、「ああ・・・・・・(なるほど)、作者様、技ありでございます」と、
染み入りますよ。
恋愛を知らなくても生きていく上で支障はない
ただ少し、ほんの少しだけ話題の幅が狭まるくらい
恋バナに楽しく参加できないくらい
恋愛ものに共感できないくらい
結婚に価値を置く人に下に見られるくらい
恋愛に価値を置く人に可哀想と思われるくらい
少しずつの「くらい」を気にしなければ、まったく支障はない
そもそもみんなどうやって「恋愛」を学んだのか
恋愛に関する創作物を見て「こんなものか」と学んだのか
誰かの話を聞いて「それが恋なんだな」と知ったのか
知識はあくまで知識であって、実体験を伴わなければ本当のところはわからない。
人の心はその人だけのものであるように、恋もまたその人だけのものであるのだから。
「好き」はその人だけのものであるのだから。
つまるところ恋愛を知るためには、
出会うことから始めなければならない。
出会えるかどうかは、
運命なのかもしれない。
恋愛を知らない二人を描いたラブコメ作品です。
作者様の得意分野はコメディ(だと思う)。毎話笑わせてくれます。
コメディチックに描かれる日常で積み上げられる二人の関係。
その行方がどうなるのかは、その目で確かめてください。
また、こちらの作品は単なるラブコメにあらず。
入れ替わりから始まった物語は、予想できない展開へ。
笑いながら読み進め、結末まで一気に駆け抜けてみてはいかがでしょうか。
運命の花。それはものすごくロマンティックなイメージがあるものです。
「自分の運命の人」に反応してくれる花があり、それによって運命の出会いを果たすことが出来る。
話だけ聞くと、それはすごく幸せなことのように思えて、運命によって結ばれたカップルはすごい「ときめき」を感じそうな気がします。
……でも、それがもしも「世界にとっての当たり前」となっていたら?
本作の主人公・井戸田あかりは、ふとした「神様のミス」により「愛保津」という名の別の世界に迷い込むことになります。
その世界では人々がそれぞれ「運命の花」なるものを持ち、やがて運命の人と結ばれることがシステム化されているという。
そんな世界に住む人々は、一体どんな人種なのか。みんなが恋愛とかを大事にしている、とてもロマンティックな世界なのか?
だが、何かが違う。遭遇する柳二などは色々とズレていて、周囲からは変人扱い。それ以外の人も、すごい「ときめき」をオーラとして持っていそうな感じがしない。
その世界に住む令嬢・朱砂の体に入ってしまったあかりは、戸惑いつつも柳二と交流しつつ、その世界のことなどを少しずつ理解していくことになる。
終盤で見えてくる思わぬ真実。ガラリと見える風景が変わる感じに、読者は驚嘆すること必至。そんな中でもどこかとぼけた柳二やあかりの掛け合いがとにかく楽しい。
気づけば夢中になってぐいぐいと引き込まれる、異世界恋愛ストーリーでした。
【レビューコンテスト応募】
現代日本で生きる、恋愛経験のない29歳の女性、井戸田あかり。
ある日彼女の魂は、自称神様のミスで、姓は同じだが生きる時代はちがう少女、井戸田朱砂(すさ)の体に入ってしまう。
事情を知った隣家の少年柳二とともに、もとの体に戻る方法を模索するあかりだが――。
好奇心旺盛すぎるうえにひとの気持ちを読むのが苦手なため変人扱いされているものの、純粋で悪意のない少年柳二の造形が、まず秀逸です。
あかりと柳二が噛み合わないやりとりを繰り返しつつ徐々に距離を縮めていく様には、爆笑 & ニヤニヤが止まりません。
朱砂のことが大好きなメイドのマミ、意地悪と見えて実はとんでもない○○○○の柳二の兄、留偉もいい味を出しています。
そして終盤に待ち受ける驚異のどんでん返し! いままでの小さな違和感はこのためだったのかと感嘆せずにはいられません。
そしてこの驚愕の……でも納得のラスト!
テンプレな恋愛小説にはちょっと食傷気味、という方にもおすすめな、傑作新感覚変化球ラブコメです!