魔王討伐を命じられても、悠真が興味を向けたのは魔法陣の構造。
宇宙の外側を考え続けてきた元物理学生らしく、彼の目的は勇者としての栄光ではなく、この世界の仕組みそのものを理解することだった。
魔法、魂、召喚、神──
異世界の根幹にある法則を一つずつ検証するうち、悠真は気づく。
役割で人を縛る召喚システム、帰還路のない門、忘れられていく存在……この世界には“造りの歪み”が多すぎるのだと。
使命ではなく自由意思を、役割ではなく名前を、召喚ではなく帰還を。
世界の外側へ行きたいという純粋な好奇心が、やがて世界そのものを問い直す探究へと変わっていく、知的でワクワクするファンタジーです。