ポストアポカリプスの世界にある喫茶店。
きっとモダンな雰囲気を残しながらも、ところどころが壊れ、それでも店内にはコーヒーのいい香りが漂っている。そんな情景を、文章から自然と想像しました。
移動手段はゴツい戦車。それを操るのはギャル。
この組み合わせがとても個性的で、読んでいて面白かったです。
ご紹介文のなかで、作品同士の比較を交えてもよいとのことでしたので、拙作との違いにも少し触れさせていただきます。
まず、描写のディテールがとても細かく、情景をイメージしやすいです。
例えば戦車の描写では、丁寧に積み重ねられた描写の最後に「スフィンクスのようだ」という表現が置かれることで、それまでの情報が一つの像としてまとまり、一気に姿が浮かび上がってきました。
拙作ではなかなか書けない、美しく丁寧な描写だと感じます。
主人公の無双具合もほどよく、説明も丁寧です。読者を置いていかないことを意識して書かれているように感じました。
そして、ヒロインが早い段階で登場するのも、物語に華があって楽しいです。
拙作はヒロインがしばらく登場しないうえ、最初に出てくる女性らしき存在はメスのゴリラなので……このあたりにも大きな違いを感じました。
全体を通して、世界観やメカへのこだわり、細部まで丁寧に描く姿勢が伝わってきます。
その世界にあるものを想像しながら、楽しく読み進められる小説でした。