パチンコでの大負け、セフレからの強制退去、実家への金の無心、そしてお寺への強制連行。
これでもかと「人生のどん底」をハイテンポに突き進む主人公のクズっぷりが、むしろ清々しくて最高です。
ダメ人間としてのリアルな心理描写とテンポの良い独白のおかげで、嫌悪感なく一気に読ませる筆力に魅了されました。
子供の頃は「どうぶつのおいしゃさん」を夢見ていたのに、今は金保留をハズしてタバコをふかしているギャップ。さらに、自販機を蹴って出てきた缶ジュースを「天からの恵み」と喜ぶあたり、図太さとどこか憎めない愛嬌を感じてクスッとさせられます。