婚約破棄で「無能」と烙印を押された青年。しかし、彼が命を懸けて守っていたのは宝ではなく、一冊の備蓄台帳でした。
派手なざまぁや俺TUEEEではなく、「数字」と「事実」で領地を救っていく展開がとても新鮮です。主人公は感情表現こそ苦手ですが、膨大な台帳から誰も気付かなかった異変を見抜く姿は圧巻。その能力を見抜き、「救う」のではなく「雇う」と決断するアメリアも非常に魅力的でした。
王都では欠点とされた人材が、辺境では適材適所で輝いていく流れも読んでいて気持ちが良く、「人は場所次第で価値が変わる」というテーマが自然に伝わってきます。
丁寧な積み重ねで信頼を築きながら、領地経営と冬の危機、そして王都の思惑が交差していく今後も楽しみです。数字で人を救う異色の領地経営ファンタジーを読みたい方におすすめします。