文章を読んでいるはずなのに、気付けば頭の中ではページがめくられ、コマが動いていました。
漫画原作という形式は初めて拝読しましたが、本作はその面白さを存分に味わわせてくれる作品でした。
ラインの涙目と、周囲が「神の一手」と勘違いする真剣な表情。その温度差が、一つひとつの場面を自然と漫画の一コマとして思い浮かばせてくれます。
個性豊かな義姉妹や家臣たちは、誰もが存在感にあふれ、それぞれのやり取りだけでも十分に楽しい。それでいて、東西の勢力がせめぎ合う辺境という舞台や、地下に眠る超古代文明という大きな謎が物語の軸となり、笑いだけでは終わらない世界の広がりも感じました。
特に印象に残ったのは、「主人公が逃げようとするほど、周囲は天才だと信じてしまう」という構図です。同じ勘違いでも、相手によって受け取り方が異なるため、何度繰り返されても新鮮で、思わず笑ってしまいました。
漫画になった時、この表情、この間、このテンポは、どのように描かれるのだろう――。
そんな想像をしながら読み進められること自体、本作の大きな魅力なのだと思います。
これから先、この世界とラインがどのような勘違いを積み重ね、地下に眠る謎と向き合っていくのか。
続きを楽しみにしております。