新人教師・久川美雨が、学校に伝わる「絶対に死ぬ七不思議」に巻き込まれていく学園ホラーです。
最初は子どもたちが語る怪談話から始まるのですが、ただの噂話では終わりません。
鏡、空き教室、保健室、給食、図書室……学校にある身近な場所が、少しずつ逃げ場のない恐怖に変わっていく構成が本当に見事でした。
特に怖いのは、怪異そのものだけではありません。
子どもたちの間で語られる噂、教師たちの違和感、誰にも信じてもらえない孤独感。
そうしたものが積み重なっていくことで、「この学校そのものがおかしい」と感じさせる空気がどんどん濃くなっていきます。
それでも美雨先生は、ただ怖がるだけではありません。
震えながらも子どもを守ろうとする。
理解できないものを前にしても、怯える子どもの声を聞こうとする。
その姿があるからこそ、この物語は単なる恐怖だけではなく、教師としての優しさや覚悟が、物語の芯になっていました。
作られたはずの七不思議が、語られ、恐れられることで、やがて現実を侵食していく。
その発想も恐ろしく、最後まで読んだときにタイトルの意味が深く刺さりました。
怖くて、不気味で、それでもどこか切ない。
学園ホラーとしての完成度が高く、読み応えのある作品でした。