琥珀糖になれない……というタイトルですが、確かにいずれの短歌も甘いだけではないからこそのタイトルかな? と思いました。
いえ、甘い歌もあるんです。でも辛かったり、苦かったり、渋かったり、酸っぱかったり、多様な味わいもあって魅力的なのです。
多様と言えば、現代短歌風に表現の幅が広いのも特徴。三十一文字が短歌だと思っている人はまだちょっと世界が狭いので、こちらの琥珀糖(にはなれない、けど味わい深い)短歌で知見を広げてみてはいかがでしょう。
さて、形式に関する話はここまでとして。
日常の瑞々しい感覚を詠む歌が多めで、全部読み終わる頃にはなんだか毎日を楽しく生きられそうな気がしてきます。短歌のいいところって、例えば床に落ちている洗濯物からでも感動の機微を感じられることにあると思うんですよ。この歌集はそういう感動に溢れています(あ、書かれているのは洗濯物なんかじゃないですよ)。
毎日を見つめる目を、少しでも楽しくしてくれる歌集だと思います。
僕は各駅停車の歌が好きかなぁ。いつも通勤に使うのって大抵が快速や急行で、たまに各駅停車に乗ってみると景色が少し違うんですよね。そんな発見も教えてくれたり。
当たり前ですが歌集です。ひとつ読むのに一分もかからない。それで日々が楽しくなる。
おすすめです。
「琥珀糖になれない破片たち」という、
タイトルに心惹かれました。
言葉とイメージの連鎖で、
ハイテンションな世界観を築いています。
そして寂しさが、
ときどき鳥影のように過ぎるのですが、
それさえも輝きに変えてしまう、
ポジティブなエネルギーを感じました。
新しい惑星(ほし)を創造するようにたこ焼きを丸める君が好き
微笑ましい恋の歌です。
たこ焼きを惑星に見立てて、
君をその新しい惑星の創造主と見ている、
そのまなざしに愛しさが溢れています。
ほかにも、
ベーコンエッグとウグイスがセッションしている夢の歌など、
みずみずしい想像力が印象的な、
鋭さと優しさ、明るさと寂しさが同居する、
作者ならではの自由な感性が光る短歌集と言えるでしょう。
【レビューコンテスト応募】
タイトルの「琥珀糖になれない破片たち」がまず目を引きます
キラキラの琥珀糖、それにあこがれる欠片とは?
作者さまの言葉の選び方、使い方にはとても感銘を受けます
タグにもあるように「ごはん」を絡めた短歌が多いのですが、食欲を誘うおいしそうな香りまで漂ってくるかのような表現
詠まれるお料理や食材は、それを選ばた、それが登場するのにも意味があり、それでないといけないんだろうなって納得します
言葉自体は難しくなくても、どこかあいまいで抽象的な、けれどキラキラした言葉たち
読者の想像を掻き立てます
勝手な解釈をコメントしてしまいますが、作者さまはそれを受け止めてくださいます
こう読んでほしいではなく、作者様ご自身もあいまいさを分かっていて、それを読者に投げて、それに対して読者がどう反応するのかを楽しんでいるような
「恋愛」のタグもありますが、失恋からの立ち直りを連想する首もあり、元気になりたい、そんなときにヨムのもいい短歌集とお勧めします
【レビューコンテスト応募】
と、するのをお許しください