10首連作の短歌。
意外性のある固有名詞により写実性を重視した硬い文体で、ときおり愛嬌のある言葉選びで翻弄してくる感じが好きだし、擬音語・絵文字・字空けによる遊びによる疾走感、アップテンポでスキップしている感じも好きだ。しかも連作として読むことで、テンポの緩急がジャブとストレートのように効いてくる。
躁鬱のような底の辛さと飛び跳ねるような軽やかさがリズム感良く叩き込まれ、やがて交じり合って人格を形成し、読者を翻弄して終わる。
本心だったか作為だったかもわからず煙に巻かれる読後感も好きだし、やはり三首目を声に出して読んだ時の気持ちよさも好きだ。
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