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  • 因果応報杯から拝読させて頂きました。僭越ながら以下、感想・講評です。

    普段時代小説はあまり読まないので少し身構えていたのですが、現代風に言葉や描写が合わせられており非常に読みやすかったです。
    非現代での生活風景や日常の描写は現代物を題材にするよりはるかに難しいと思いますが、彼らの生活の様子が丁寧に描かれていて好感が持てました。
    主人公を中心とする周りのキャラクターたちも個性的で、短い文章の中でも最低限の情報だけでもしっかりキャラが立っており、作中では描写されていない彼らの関係性や前後の物語への想像が広がります。
    ラストで実在のある人物が登場しますが、上総にもモデルがいるのだろうかなんて考えて思わず調べてしまいました。
    食えない男である上総にも人間味があり、そんな彼の本業での活躍、そして子供達には見せていないであろう別の顔がどんなものなのかとても気になる作品でした。

    気になったところは、物語を通して大きなイベントがなかったことですね。極論、依頼で干し柿を作って終わりだったので。
    せっかく『神出鬼没の掃除屋』という設定の主人公が、その持ち味を活かすことなく物語を終えてしまったのが惜しかったです。
    裏でカッコよく活躍するシーンがあれば、主人公の二面性や底知れなさをアピールすることができてぐっと魅力が跳ね上がったと思います。
    また、最後に登場する人物とのやりとりもあって、彼の本業にも読者の意識が向きますが、それまでと四話ラストで話のつながりが弱く、流れが断絶してしまっているのも、掃除屋業の一面を描くことで軽減できたと思います。

    思いつきですが、例えば……

    干し柿を作るにも柿がなくて困る子供達
    →本業の依頼で掃除屋業をする上総
    →許しを乞う悪人「金ならいくらでも払う!」
     上総「金はいらねぇから柿をありったけよこしな」
     悪人「へ? か、柿……?」
    →それはそれとして仕事はこなす


    とかどうですかね。
    ちょっとしたコメディも挟みつつ、上総の仕事に対する無情なストイックさなんかも表現できるかな、なんて思いました。

    作者からの返信

    油谷さん、講評ありがとうございます…!
    しっかりと細部まで読み込んで下さってるのがよく分かる感想に思わず、にやけてしまいました…(笑)

    今回の作品、短期間で書く事になり、字数制限もあったので泣く泣く掃除屋部分をカットして、日常部分に全振りしております。多分掃除屋部分を書くとなると、下手な描写や背景を書きたくないので、字数が超えに超えまくってただろうなぁ…(笑)
    なので、これは番外編ということにして、機会があればきちんとした掃除屋な上総を主人公とした中編ものを、書きたいなと思い始めました
    例文のやつも参考にできればなと…!

    あっ、因みに上総にモデルはいません
    実はもう一つの私の幕末作品「影法師」の主人公の初期案だったキャラなのです、彼(笑)

    はっ、長文のコメントに思わず此方も長々と書いてしまいました…
    有り難い感想と講評、本当にありがとうございました!