湖水の国で女性騎士ヒルダが拾ったのは、瀕死なのに何度でも生還する謎の男カルロと、彼を「旦那」と呼ぶ脱力系の少年従者スア。
呪いの肉で泡を吹き、城壁から落ちて死んだと思えば即復活──
常識外れの行動に、真面目なヒルダの胃痛は増すばかりです。
そんな怪しすぎる二人を、可憐な笑みの裏で策を巡らす王女ローズが見逃すはずもなく、彼らは王家の任務に巻き込まれていくことに。
だらしないようで底知れないカルロの“過去”が黒装束の襲撃で露わになり、物語は一気に緊迫の展開へ。
凸凹バディが織りなす二転三転のファンタジーは、軽妙さと不穏さが絶妙に混ざり合う痛快な一作です。
本作は高頻度で死亡しては復活するダメなイケオジのお話です。
イケオジ――深手を負って出血多量になっても、毒を食べて泡を吹いても、うっかり首の骨を折っても死なない男、カルロ。そんなカルロを見ても驚きもしない従者のスア、ふたりの奇行に振り回される女性騎士ヒルダ。三人の会話はコミカルで、だいぶえぐいことになっていても不謹慎ながら笑ってしまう。こんな笑える死に戻りものがあっていいのか?とすら思います。
ここまでコミカルなのに世界観は綿密に練られていて、すっと自然に読者を納得させてくれる。あまりに笑わせてくれるので忘れそうになりますが、カルロとスアの事情はだいぶ訳あり。ただ軽快なだけではない、作者様のバランス感覚がよく光っています。
ストーリー進行はとてもテンポよく、読者を飽きさせない。だいぶダメな部分が目立つイケオジですが、ふとした時にちゃんとイケているところも見せてくれる。時々、ポンコツになりますがw
いったん2章で切られ、3章はコンテスト完了後とのこと。今から続きが楽しみでたまりません。
お勧めです。
未読の方はぜひ、このコミカルな死に戻り冒険劇を堪能してください。
MFブックスのイケオジ小説コンテスト参加のこの作品。
もちろんオジサンがメインで登場するわけですが、初っ端から見事に(?)死んでいるわ、なぜか生き返ったと思ったら食い意地がはっていて毒物を食べてまた死ぬわ。
何度も生き返る不気味さや謎以上に、まずは、イケオジの“イケ”部分はどこで発揮されるのかと心配になります(笑)。
けれどもそこは、ファンタジー好きには堪らない緻密に練られた世界観と、個性と魅力溢れるキャラクター達のやり取りに引っ張られ、いつの間にか彼の訳あり事情に胸を傷ませ。
さらには、徐々に見えてくるオジサンのかっこよさにも心くすぐられて……。
個人的な好みとして、イケオジとは普段情けなく頼りにならずとも、ここぞという時に、自然体で(ここ大事)かっこよさを滲ませる男性だと思うのです。
今作のオジサンは、まさにそれ。
女性主人公との今後も含め、彼の因縁にどう決着がつくのかも気になるところ。
今後の更新も楽しみです!
お薦め致します!
【レビューコンテスト応募】
【MFブックス】イケオジ小説コンテスト【中編】コンテスト参加作品。
誰もツッコみませんが、コンテストのランキングを見ると当たり前ですが「おっさん」ばかりです、上から下まで全部「おっさん」、どんなコンテストやねん(笑)。
とまぁ、思ってしまう私をお許しください(すいません)。
さて、本作を語るのに皆様にわかりやすく★(3つで最高)で評価させて頂きます。
世界観★★★……骨格がしっかりしてます。
文章力★★★……あたまひとつ抜けた完成度。
構成★★★……読者を飽きさせません。
テンポ★★★……だらだらせず、サクサク進みます。
共感性★★★……誰もがツッコミたくなります。
会話★★★……塩梅が丁度適正に保たれてます。
キャラクター★★★★★★★★★★……あっ、★を多くつけちゃった(笑)。
ラノベとしてのイケオジ概念は、やはり「ファンタジー」です。なぜなら「おっさん」をわざわざ「読む必要性」があるかどうかを考えるに、「面白いラノベの主人公スペックのまま、ただおっさんにしただけ」では弱いのです。
そもそも「おっさん」が主人公というだけで、一般的な読者層に対し「大きなハンデ」とも言えます。ただ「イケ」をつけてなんかカッコ良くしても、それはくだらないWEBニュースの「モテオジになる五つのポイント」とかのしょーもない記事となんら変わりません。
では、どんな「ファンタジー」が必要なのか?
その答えは、本作をお読み頂ければわかります。
本作はある意味、奇をてらった物語でもありますが、その着眼は素晴らしいと絶賛させて頂きたい物語です。
お勧め致します。
高度にバランスの取れた作品でありながら、類似系統(死に戻り)の作品とは一味も二味も違います。是非コメント欄にて、筆者様にたくさんツッコミを入れましょう(笑)。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
「死ぬはずの男が死なない」という強烈な一文で冒頭から引き込まれる。
その後もシリアスとコミカルの切り替えが心地よく気がつけば続きを読んでしまっている。
ヒルダの常識人らしい反応が物語の軸。その常識人ぶりは、読んでいて不憫になってしまう位。
しかし結果的にカルロとスアの得体の知れなさが一層際立つ。
世界観や設定は情報量が多いものの、謎を少しずつ提示する構成。この結果として「この男は何者なのか」を現時点でもなお持続させられ続けている。もしかしたら最後までそう思い続けるのかもしれない、そんな予感もする。
大人向けの作品として非常に読みやすく、キャラクター同士の掛け合いに軽妙さがあるため、重い設定でも息苦しさを感じない。
「死ぬのか?」「生き返るのか?」「何者なんだ?」
その疑問は、きっとこれから解き明かされる。
読み始めるなら、今。
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