単純にすごいなぁ、と。
一番感心したのは、「進研ゼミマンガ風」というタイトル自体が実は大いなる伏線になっていること。
進研ゼミのマンガは多分、皆様読んだことがあると思います。家に勝手に届くから。
あれは「勉強したら人生が開けた!」という成功体験のストーリーですよね。この作品はその形式を借りながら、「夢ができた!」→「防衛大で銃を手に入れて人を殺したい」という、とんでも方向へねじ曲がっていくんです。
一般的に不条理を書く人は(特に高校生位の方は)説明がちになったり、オチで意味を持たせたくなっちゃったりすることが多いと思うんです。
でもこの作者にはそれがない。
恐ろしいほどのノンストップ不条理。
例を挙げたいと思います。
「東進だから東に進む」
「東大だと思ったら東ティモール大学」
「飛行機が居眠り運転」
「生き残るためペンギンになった」
どれも「え?なんで?」と聞くこと自体が野暮。しかも全くのでたらめではなく、実は緻密に計算された連想ゲームになっています。「東進」「東大」「東ティモール」といった具合に話が転がっていき、「紙飛行機」「蜂」「ハチミツ」といった小道具も繰り返し登場します。一見でたらめ風に見えて、実は言葉と言葉の連鎖で物語が進んでいます。
だから不条理の連発なのに読み続けられる。高校生でこれを書ける人は、それほど多くないと思います。
間違いなくとんでも作品ですし、かなりどす黒いブラックユーモアなので好みは分かれるでしょうが、この作者様の不条理を書く技術はかなり高いと感じます。
どす黒いとんでも作品好きの皆様、一度覗いてみてもいいかもです。面白さを私が保証します。
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