本作は、何度も繰り返されてきた「終わらない夏」の終わりが急に突きつけられることで、それまでの安心感が一転し、切なさと静かな焦燥感を伴ったノスタルジーに引き込まれる一作となっております。
WEB小説のトレンドに合わせて、描写は最適化されている中で、冷たいアイスティーの音や夏の情景が非常にリアルに描かれており、空間の演出が際立つ作風が魅力的です。
そして、いつもと変わらないはずの日常に紛れ込むわずかな違和感や、「最期」を予感させる心理描写の巧みさが、作者様の手腕だと感じます。
さらに、作者様自身が仰っているように、本作は、プロットよりも感性を優先した構造となっており、より心理や情景描写に作者様の内面世界がダイレクトに表れているものと思いました。
冷たいアイスティーの音とともに繰り返される終わらない夏の中で、不意に訪れる「最期」の予感と幼馴染への想いを瑞々しく描いた、切なくも美しい青春タイムリープファンタジー。
派手な展開よりも、物語全体の空気感を味わうことがお好きな読者様は、是非一度お読みいただければと思います。
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