嫌な記憶ばかりが残る同窓会で、主人公・駆は、もう二度と会うはずのなかった初恋の相手と再会する。
三話完結の短い作品なのに、読後に残る感情はとても濃いです。
小学生の頃の孤独。
誰にも理解されなかった痛み。
そんな世界の中で、たった一人だけ自分と同じ秘密を持っていた相手。
その記憶がとても切実に描かれているからこそ、再会の場面に漂う湿り気や、磯のにおい、泥の味が、ただの恐怖ではなく、初恋そのもののように感じられました。
怖いのに美しい。
おぞましいのに、どこか泣きたくなる。
愛情と罪悪感が絡み合って、読後もしばらく胸に残ります。
短い中に、痛みも、恋も、執着も、後悔も詰め込まれた、共依存ホラーBLでした。
三話という限られた物語の中で、ここまで深く沈む初恋と、心にまとわりつく湿った恐怖を描ける満豪亭羅庭(アカウント新生)様は、やはりすごいです。
素晴らしい作品でした。