記憶の扉が開いたとき、果てしない鉄道と汽車の光景が広がる。
幼い二人が、夢に描いた目的地に向けた大冒険が始まります。
絶妙な比喩と画板に絵筆を走らせるような精巧な地の文は、各エピソードが一枚絵のように我々の心に飛び込んできます。
そして、全編を読了した後には、壮大なミュージカルを見たような満足感を約束します。
何よりもこの作品で味わっていただきたいのは、二人の少女の強くて純粋な互いを思う心が、まっすぐに突き刺さってくる感覚です。
彼女らの感情にリンクした時、目頭がじんわりと熱くなるはず。
現代文だから伝わる、共感と感動。
これこそが、至高の現代文学といえるでしょう!!
琴線に触れてくる表現が多いからだと思いますが、何と言いますか、個人的に影の描写が特に素晴らしいなぁと思っています。心の声だったり、不穏さだったり。表には出ない、出せない部分の出し方とかが、すごく読みやすいのにしっかり引っかかってきて。うへぇ、凄いなぁっと読むごとになっております。
そして、「紙で読みたい」というレビューを書かれてる方がいて、なるほどと。これは紙の感触でもあるのかなとちょっと思いました。柔らかくてしなやかで、でもちょっとザラッとしてページをめくる時に指にかかるあの感じ。物語に入り込んでどんどんページをめくりたくなるあの感じを味わっています。
レビューというより、本当にただの感想になっていますが、早く読みたいなと思いながら更新を楽しみにさせていただいております。続きはよ!