はるか昔、金曜◯ードショーで見たインディ・◯ーンズの中で、現地人の生贄儀式で、心臓を素手で抉り出すシーンがありました。
子ども心に刺激が強すぎて、今でも鮮明に覚えています。
当時の感情としては、非文明の現地人は野蛮、生贄は悪魔の儀式、現代に生まれて良かったー、などで、それは大人になった今でもあまり変わらないものでした。
で、その考えは一方的だったんだなあ、と思わせてくれるのが、こちらの作品です。
現地の人の文明の高さや、その土地なりの合理性、気候、風土……
そういったものがあいまって作られた宗教文化なのだなあ、と読了後には、少し先入観が変わりました。
いや、もちろん、単純な興味も大きいですけどね💕
モンちゃんことアステカ帝国皇帝モンテスマ2世が”客人”にアステカの生贄の作法と伝統を面白おかしく語って聞かせる……という作法で綴られた作品。
描かれるのは心臓をくり抜き、人を炎に投げ込み神に捧げる儀式。
身の毛もよだつ蛮行、蛮族の汚れた習慣……と思いきや、生贄に選ばれることは名誉なことであり、人道の観点から生贄の習慣を止めようとした君主は民衆によって追放されたりしたのだという。
善と悪、正義と不正義の基準は文化によって異なる。
アステカの生贄を蛮行と断じた客人ことコルテスを始めとした西欧諸国が世界各地で繰り広げた所業は果たして正義だったのか。
そのようなことを考えさせてくれる作品です。
語り口はあくまで軽く、でも、込められている内容はあくまで重い。ぜひ皆さんも読んで考えてみてください。