様々な怪異を集め、そっと仕舞った怪異譚。
どれも掌編に纏められてはいるものの
中身は深い奈落の底ほども深い。
小説には、書く者の背景が写り込む。
この掌編集には、品格と粋、更には博識が
感じられるが。
それだけではない
何か が。
テーマに沿った話の中には本物の 怪異 が
屹度、紛れ込んでいる。
誰かから聞いた話。
そう、予め断ってはいるが。
果たして本当にそれは人による伝聞なのか。
余りにも清々と淡々と語られる怪談の
数々は、余りにも日常のあわいに溶けて
読む者を只々、夢中にさせる。
もしや
もしや 得体の知れないモノ によって
書かされてはいないだろうか。
斯くも素晴らしき怪異譚は。