今でないいつか。ここでないどこか。けれど、そこに存在する人々の息遣いや手の甲に刻まれた皺までもを感じるような丁寧な描写が、読み手の心を攫います。互いを思いあう世界は心に優しく迫り、包み、お土産をつけてそっと送り返されるような読後感が心地よいです。