完璧すぎる上司として恐れられた元長官ミズネ。彼女が禁忌に触れ、少女の姿で「見習い」として戻ってきたとき、ただ一人だけ彼女を諦めなかった男がいる。副長官ルシアン。かつて長官に抱いた崇拝をこじらせたまま、消えた理想を探し続ける彼の重すぎる愛情が、目の前の地味な見習いに少しずつ重なっていくところが良い。地味に生きたい元長官と、面影を追う部下。立場が逆転したのに、二人の距離はまるで縮まらない。その焦れったさが癖になる。