冒頭は、暗雲垂れ込める感じの雰囲気をまといつつ始まります。
妻の処刑、副官の事故死、そして自らも嫌疑をかけられて処刑される主人公。
そして。
気づけば、妻がまだ存命のころに巻き戻っている。
そこから、妻の処刑回避を目指すべく頑張る主人公の公爵レオーネ。
その姿が……いい!
物語の序盤とは打って変わってコミカルに回り始めるストーリー。
その中で、じれじれすれ違い両想いであることがあかされ、なぜ「やり直し」が可能になったのかが明かされます。
この作者様。
不穏なシーンを描かせたら抜群なんですよね。
(それと同じぐらいコメディもお上手。ホラーがうまい方は、コメディもお上手というのが私の持論)
だからこそ……。
だからこそ、「実はこれ、アンハッピーエンドってこと……ないよな?」とドキドキする本作。
ですが大丈夫。
誰もが納得するラストが、読者には用意されています!
ナツガタリ西洋ロマンス部門で、私が個人的にお勧めしたい1作です!
妻のカリタが、処刑されたという知らせを聞いたレオーネ公爵。
その理由は、王の暗殺容疑。
妻がそんなことするはずがないと主張するレオーネですが、全ては政敵が企てたもの。
カリタどころかレオーネにも無実の罪を着せて、なす統べなく処刑されてしまいますが……。
気がつけば時間が巻き戻っていて、レオーネも妻も生きていた!?
せっかく過去に遡ったのです。
運命を変えようとするレオーネですが、彼には大きな問題が立ちはだかります。
それは妻カリタとのコミュニケーション。
実はカリタは滅びた亡国の姫君で、結婚したはいいものの上手くやれていなかったのです。
しかし、決してカリタのことを好きでないわけではありません。
ただ、レオーネは女性の扱いが壊滅的に下手!
とんでもないポンコツぶりを発揮しては、副官やカリタの侍女から怒られる始末。
はたしてレオーネは死の運命を回避して、カリタと良好な夫婦関係を築けるでしょうか?
敵の悪巧みを退けるのも大変てもすけど、レオーネが女心を理解するのはもっと大変。
そんなハラハラと笑いのつまった、良質なファンタジー作品です。
駐留地にて、妻であるカリタの処刑の知った、公爵レオーネ。
ただ妻とは言っても、彼女とは結婚以来まともなやり取りなどほとんどしておらず、あっという間にに終わってしまった結婚生活でした。
その後レオーネ自身も身に覚えのない反逆罪で処刑されてしまうのですが、死んだと思った直後に時間が逆行。なぜか、レオーネもまだ生きている頃に戻ってしまいました。
そうなると、やるべきことはもちろん処刑回避。そのためにも、事の発端であるカリタをどうにかしないといけないのですが、未来でこうなると言っても信じてもらえるはずもなく大苦戦。
しかも苦戦の原因は、それだけではないようなのですよね。
実は、破綻したような夫婦生活しか送ってこなかったレオーネには、カリタに対する並々ならぬ思いがあるのですが、その伝え方がとてつもなく下手!
おかげで周りから散々ダメ出しされるのですが、散々へこたれながら、それでも奮闘していくレオーネの姿に思わず笑いが……いえ、涙が?
そんなレオーネに、時に厳しい言葉をかけ、時にもっと厳しい言葉をかける、副官やカリタの元乳母。
少々強めに背中を叩かれながら、散々なバッドエンドだった一度目の人生からの見事な逆転劇は起こせるのか。
そして、距離の開きまくった夫婦生活は、どうなってしまうのでしょうか。