告白した。
フラれた。
でも、好きだと言われた。
この時点でもう「どういうこと!?」なのですが、そこから始まる“付き合うための作戦会議”がとにかく楽しいです。
ヒロインのあさひは、恋愛作品を浴びるほど摂取して拗らせたロマン女。好きなのに、主人公が自分の理想の属性ではないから付き合えない。ツンデレ御曹司、義理のイケメン兄貴、アイドル、俺様系……そんな無茶苦茶な理想に振り回される主人公いつきのツッコミが、毎回とても面白いです。
地の文の勢いもすごくて、パロディや例えツッコミが次々飛び出してくるのに、ちゃんと二人の可愛さに戻ってくるところが好きです。3話まで名前が出ないことすらネタにしてしまうテンポのよさにも笑ってしまいました。
でも、ただのハイテンションラブコメでは終わりません。
あさひの拗らせには、好きだからこそ素直になれない不器用さがあって、いつきも振り回されながら本当に彼女を大切にしている。名前を呼ぶだけでこんなに甘酸っぱくなる二人が、とても可愛らしいです。
笑えて、甘くて、少しだけ切ない。
両想いなのにまだ付き合えない二人を、これからも見守りたくなるラブコメです。
冒頭の「邪知暴虐の女」「セリヌンティウス」という大仰な言い回しから始まる内面描写が、普通の告白シーンを一気にギャグに変換していて、つかみとして強いです。テンポの良い一人称のノリに引き込まれました。
「好きだけど付き合えない」という矛盾した拒否の理由が、恋愛作品のテンプレ属性を満たしていないからという、身も蓋もない理不尽さなのも面白いポイントです。フラれたはずなのに「作戦会議」に連れて行かれるオチの強引さが、ヒロインの「拗らせ」具合をよく表していました。
毎日更新というスピード感も含め、テンポの良いラブコメとして気軽に読み進められそうな始まりです。