事故現場にコロッケを供えたら、幽霊に憑かれた――そんな衝撃的な展開から掴まれてしまいました。
主人公・志木折人が出会うのは、同じ高校でかつて亡くなった女の子の幽霊、遠山栗花落。彼女の未練は「解散させてしまったガールズバンドを復活させること」。押しの強さに負けた主人公が、彼女の成仏に協力していく――というのが本作の軸です。
何より魅力的なのが、ヒロインのキャラクター性。
女子高生とは思えないほどのメスガキ感で、主人公にぐいぐい距離を詰めてくる会話のテンポが本当に楽しいです。しかもコテコテの関西弁なので、読んでいるとテンションの高い関西弁少女の声が勝手に脳内再生されてきます(笑)
本作最大の魅力は、「ボーイミーツガール」ならぬ「ボーイミーツゴースト」というテーマの秀逸さ。触れたくても触れられない――そのもどかしさが、単なるラブコメでは味わえない切なさとスパイスになっていて、二人の関係の描き方に深みを与えています。
さらに、主人公のモノローグに差し込まれるツッコミが端的かつ鋭くて、クスクス笑いながらテンポよく読み進められるのも嬉しいところ。
賑やかで距離感バグったヒロインに振り回されながらも、どこか温かい読後感を味わいたい方に、自信を持っておすすめできる一作です!