「1人1能力」の世界で「活かせない不遇能力」が、仲間との組み合わせにより真価を発揮する。そんなスキルシナジーの面白さが存分に味わえる一作です。さらに、ギルドものならではの「新能力を持った仲間の加入」も本作の大きな魅力で、この二点の面白さに絞って徹底的に魅力を追求した作品となっています。水滸伝七十回本を思わせる、最も輝く瞬間で物語を閉じる潔い幕引きで、「もっと彼らの活躍を読んでいたかった」と感じさせる読後感も秀逸。中編作品をお探しの方におすすめの一作です。
よく考えられたストーリーに、違和感なく読み進められる構成力の光るストレートで飽きない文体。1〜2時間で読み切れる長さだが、読後の満足度は非常にお高い。これだけの題材があるならどんどん深掘りしていって、あれもこれもと引き伸ばされていって、読み疲れそうな大作になってしまいがちですが、スパッと終わります。すげー面白かったのでもっと書いてくれても良かったのになー…とも、思いますが。これだけ綺麗にまとめ上げられたら納得のブラボーですわ。