恐ろしいダンジョン群の真上にある、ドでかい街。
土と血と人間の臭いが充満する、全然「綺麗なファンタジー異世界の舞台」じゃない街、『無統治王国首都・エルデン』。
十文字先生の生々しくも現実味のある筆致で描かれるこのメチャクチャな街が、私はどうしようもなく大好きです。
この街には無数の人間が欲望のまま、あるいは目的のため、必死に今日を生きている。
明日の命の保証もない、醜く恐ろしく、でも様々な表情を持つ街、エルデン。
この街のことを思うと、世界のどこかにこんな街があるんじゃないか、とあり得ない空想に一瞬でも思いを馳せることができるのです。
初めて読まれる方も、きっと気付けばこの街を、そして個性豊かすぎる、人間臭いキャラクター達をもっと知りたいと、次のページをめくっているはずです。
キャラクターのビジュアルが気になった方は、本を手に取って、と言いたいところですが、なかなか本物の本が手に入りにくくハードルも高いかもしれません。まずは検索してみたりして、機会があればぜひ文庫、電子版も手に取ってほしいです。
私のファンタジーの基礎は、ここで全てが形作られました。
そう断言してもよいほどに、この作品には全てが詰まっています。
圧倒的な世界観。
その世界に詰まった、くどくなく違和感のない緻密な設定。
手に汗握る冒険、熱く切ない友情。
多種多様な恋愛、思わず涙が伝う家族愛。
彼方遠くで輝く、一筋の希望。
地の底の裏にまで潜るほどの、顔すら上げられぬ絶望。
それでもやるしかないのだと、惨めさに追い立てられる奮起。
足掻きに足掻いた末の、どうしようもない挫折。
色鮮やかなキャラクター達に、心躍るシナリオ。
良い夢も悪い夢も感じさせる、まさにダークファンタジー。
初めての人も、久し振りの人も、全員に読んでほしい作品です。
そしていつか、この加筆修正再録ver.も紙媒体に……(願望)
兎にも角にも、
老いも若きも、男も女もそれ以外も!
レッツ 薔薇まりゃー!
ってことです。
懐かしい、では済まないんですよ。
『薔薇のマリア』は、私の少ないラノベ人生のかなり深いところに刺さったまま抜けていない物語です。
マリアがいて、ZOOがいて、ランチタイムがいて、エルデンがある。
この名前を見ただけで、もう胸の奥がざわざわします。
まずトマトクン。好き。
最高に天然。
なのに、なんであんなにかっこいいんですか!?
普段は、え、大丈夫? 話聞いてる? 聞いてないよね?
みたいな顔をしているのに、いざという時に全部持っていく。
ずるい。ずるい。ずるい。
メロン君て何?
そしてアジアン。
最高に変態です。
変態だけで終わらせられない、愛すべき変態。
最初はストーカーいや!と思ってたのに、気付いたらトマト君よりぐらつかせてくる。
ラブマックスとか言ってるのに、どうしてあんなにかっこいいんですか。
意味が分からない。
変態なのに。
いや、変態だから?
ヨとか、サとか、ボクとか読むだけで泣いちゃう。アイシテルヨ。とか言ってないかな、言いそうな気がする。
とにかく。あの吸い込まれるような青い瞳。
かっこいい。
ユリカは出てくるだけで胸がきゅんとします。
サフィニアは最高に色っぽい。
ピンパーネルもやっぱりいないとね。
そしてカタリはうるさい。
本当にうるさい。
でも、カタリが静かだったら、それはもう事件なので、ずっとうるさくいてほしい。
ランチタイムも大好きでした。
最高に変なクラン。
仲間がいて、馬鹿話があって、どうしようもない日常があって、ちゃんと生きている匂いがある。
情けなくて、面倒くさくて、最強だったり、かっこ悪かったり。
なのに、どうしてこんなに愛おしいんでしょうね。
痛くて、しんどくて、笑えて、泣けて、どうしようもなくて。
馬鹿で、最低で、最高で。
『薔薇のマリア』は、私にとってそういう物語です。
またこの場所に帰ってこられるのが、本当にうれしいです。
好きが溢れています。
ちなみに私はアニメ化を諦めていません。
みんな読んでね。