このお話、彼から届いた通知の中身を、最後まで見せないんです。ここが本当に好きでした。
何て書いてあったのかは分からない。なのに、ゆるむ口元も、「…中学生かよ。」という照れも、火照って冷水を浴びる頬も、ぜんぶ見せてくれる。だから中身は空っぽでも、"嬉しい報せ"だってことだけは確実に伝わってくる。何が来たかは分からない、でも良い通知だとは分かる。この空け方が、すごく上手い。
そして見せないからこそ、その空いた席に、私は自分の「あの人」を勝手に座らせてしまいました。他人の朝のはずが、いつの間にか私の朝になっている。きっと読んだ人の数だけ、あの通知の中身は変わるんだと思います。