かつて世界を救った英雄の一人が、二百年後のパチ屋で自分たちがモデルのクソ台を打っているという(ある意味)ショッキングな導入から始まる本作。
その落ちぶれっぷりもさることながら、台を打ちながら呟くコメントが哀愁漂うおっさんそのもので涙を誘います。
しかしその後、ダンジョンで落ちこぼれ勇者の少女を拾ってからが本当の幕開けです。
丁寧に描かれる努力・研鑽の描写や少女が見せる本当の才能など、物語の鍵となる描写一つ一つの熱量が高い!
先述の導入部からの温度差からも分かる通り、この作者さんはギャグ描写にも全力で、登場人物たちの軽妙なやりとりにも思わず笑みがこぼれます。
1話ごとのテンポ感もよく、あっという間に読めてすぐ次を読みたくなる。
一気にアツくなりたいときに是非読みたくなるタイトルです。
バトルシーンを勉強したくて読ませていただきました!
ミユの圧倒的な強さも爽快でしたが、個人的にはトワの成長過程がとても印象に残りました。
ただ新しい技を覚えて強くなるのではなく、教わったことを自分なりに考え、無駄を削り、自分に合った形へ落とし込んでいく過程が丁寧に描かれていて、とても参考になりました。
特に、ミユのわずかな隙を見つけ、自分で考えた方法で一矢報いる場面が好きです。師匠が答えをすべて教えるのではなく、弟子自身に考えさせる修行の描き方も面白かったです。
そして最後の魔族戦では、成長したトワをしっかり活躍させたうえで、ミユが大賢者として格の違いを見せる展開が爽快でした!
普段あまり読まないジャンルなのですが、とても読みやすく、楽しく勉強させていただきました。ありがとうございました!