隠居して静かに暮らしたいだけのラインが、家臣や義姉妹たちの“全自動神格化”によって名将扱いされてしまうという、勘違いコメディの勢いがとても楽しい物語。
怯えているだけの行動が「深謀遠慮」、引きこもりたいだけの姿勢が「敵を欺く神聖な一手」と解釈されていくズレっぷりが痛快で、読みながら自然と笑みがこぼれる。
本人の意図とはまったく違う方向へ転がっていく領地運営と、周囲の過剰な期待が生むドタバタ感が魅力的で、ヘタレなのに評価だけは神というギャップがクセになる。
気づけば天下がひっくり返っていく、軽快で愉快な内政コメディ。